前回に引き続き、今回は機械式充填機と電子式充填機
の違いについてご説明いたします。
容器に液体を定量充填している職場では、多数の質量
式充填機が使用されています。
以下に、あるユーザー様の実用例をご紹介いたします。
まずは、機械式充填機の例です。
自動台秤では、オペレーターが回転指針を見ながら充填
し、定量に達したら手動でバルブを閉じるというもの。
また、規格台秤と無錘台秤はいずれも目盛付きのさおの
釣り合いで質量を計測します。
この場合、目盛ざおが水平に振れた時に、さおがエアー
リミットスイッチを押し上げることにより、充填バルブ
を閉じる仕組みが一般的です。
これらの機械式充填機は電源が不要であり、また比較的
安価であることから、古くから充填現場に広く普及して
います。しかしながら、機械式充填機には次のような不
満の声も聞かれることがあります。
①充填精度が悪い
(さおの釣り合いで定量到達を検出するため)
②不足発生時の対応が難しい
(手動で注ぎ足すしかない)
③充填記録が残せない
(メモするしかない)
④質量検出機構のメンテナンスが難しい
(刃受け機構の研磨、熱処理等熟練を要する)
一方、今度は同じユーザー様へ納入いたしました
電子式充填機をご紹介いたします。
電子式充填機は質量値をデジタルデータで管理します。
そして、そのデータに基づき、ダイレクトに充填バルブ
を制御するため、正確な充填制御が可能です。
電子式充填機においては、上述の機械式充填機に対する
不満点は解消されています。
①充填精度が高い
②不足発生時の自動追加充填が可能
③プリンタ印字や電子データの送信が可能
④メンテナンスが比較的容易
唯一の難点ともいうべき
『電子式充填機は価格が高い?』
という点につきましては、次号にて、クボタの新製品紹介
を兼ねて詳しくご説明いたします。