このたび、樹脂充填防爆構造のデジタルロードセルを４点搭載した
防爆型台はかりの開発が完了し、ひょう量・載台サイズを限定した
かたちじゃが、先行販売を開始する運びとなったのじゃ。

樹脂充填防爆構造のデジタルロードセルを商品化するのは、ナント
★世界初★の実績になるのじゃぞ！（当社調べ）

今月号では、
　【１】樹脂充填防爆構造に関する法令について（定義と沿革）
　【２】樹脂充填防爆型ロードセルの特長
　【３】同ロードセルを搭載した台はかりのメリット
　【４】先行販売開始に関するお知らせ
の順にご紹介してまいるので、どうぞ最後までお読みください。

なお、下のロゴマークが、クボタの樹脂充填防爆型デジタルロードセル
シリーズのシンボルなのじゃ。
樹脂充填防爆構造 protection by encapsulation の防爆構造の種類を
表す記号”ｍ”をモチーフにしてデザインしたのじゃ。

　

うむ。冒頭に「世界初」と言ったがのぅ、実は樹脂充填防爆構造は
従来より国際規格 IEC60079-18 で規定されており、国際的には
新しい防爆構造ではないのじゃよ。ところがわが国では、永らく
これを特殊防爆（s）として許容するにとどまっておったのじゃ。
そして2008年に、わが国でも防爆構造規格を改正し、ようやく
樹脂充填防爆構造（m）として明文で規定するにいたったのじゃ。
それがクボデジくんがいま説明した定義（2008年版）じゃ。

【２】つぎに樹脂充填防爆型（m）ロードセルの特長について、従来の
耐圧防爆型（ｄ）と比較しながら説明しよう。それぞれの保護の原理を
下の模式図に示す。

　

耐圧防爆構造の場合（右）には、容器内で爆発が発生しても、その圧力に
耐えうる強固な構造が必要なため、大きく重く、そして比較的コスト高と
なる。また強固な容器に囲まれることで、ロードセルの変形に制限を受ける
ために高精度の測定には限界があったのじゃ。

一方の樹脂充填防爆構造（左）では、強固な容器に格納する必要はなく、
軽量コンパクトな設計が可能になった。実際に耐圧防爆構造の従来品に
比べて製品質量を70％も低減できた機種もあるのじゃ。
さらに、ロードセルの変形に影響するような容器の構造上の制限もなく
なり、充填する樹脂に柔軟性のあるウレタン樹脂を採用することにより、
高精度化（1/6000）を実現することができた。

【３】ズバリ２点に集約してメリットをあげると、

　① 高精度対応が可能になり、1/6000検定品の製作が可能になった。

　② 計量台部の高さを低く（薄く）設計できる。（４点支持の場合）

近年、半導体製造原料や高機能樹脂原料など「高価な」被計量物の
取り扱いが増えるにしたがって、計量器に対して従来以上の高精度
が求められるようになっている。①高精度化（1/6000）はこれらの
ニーズにお応えするものである。

また、計量台部の厚みは、ピットに埋め込む場合には基礎掘削工事
の深さに影響するし、フロア設置の場合にも被計量物の持ち上げや
前後の搬送装置の構築に影響があるので、一般的に「薄い」ほうが
好まれるじゃろ。最後にご案内する先行販売モデル場合では、計量
台部の高さが約6cmほど薄くなるので、お客様メリットも大きいの
ではないじゃろうか。

　
　　　　　樹脂充填防爆型ロードセル４点支持のマルチロードセル式台はかり

★世界初★（当社調べ）の樹脂充填防爆ロードセルを搭載した
マルチロードセル式台はかりは、今回ご説明したポイント以外にも、
お客様のメリットが多い新製品です。ぜひ、その優位性をご確認
いただきたく、お気軽になんなりとお問合せください。