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【防爆関連情報】
わが国の防爆規格には、昭和の時代から2つの規格体系が
併存していたこと。そして、平成22年通達により、これらが
「国際整合防爆指針(Ex2008)」に一本化されたこと。
さらに、国際整合防爆指針が、技術進歩に対応して変化する
国際規格(IECEx)にキャッチアップするために改正された
こと(Ex2008⇒Ex2015)については以前にこのコラムで
紹介したのぅ。 http://www.kubota-hakari.net/special_detail.php?id=442
今月はその続報として、
EPL記号(Equipment Protection Level)
機器保護レベル記号
について詳しく説明しよう!
EPL記号は、Ex2015で新たに追加された記号であり、
点火源となる可能性にもとづいて、当該電気機械器具に
割り当てる保護レベルのこと。
つまり、EPL記号をみれば、その機器を使用できる危険場所が
特定できることになります。上の表を見てください。EPLが「Ga」なら
Zone0、Zone1、Zone2 のすべての危険箇所で使用できるのに対し、
「Gb」ならZone1とZone2においてしか使えないというワケ。
Zone(危険箇所区分)については、次の表を参照ください。
うむ。従来は、防爆構造と使用可能Zoneの関係を別途知って
おく必要があったのじゃ。例えば、
「ia → 本質安全防爆構造(最も厳しい技術基準に合格)→ Zone 0でも使用可能」
「d → 耐圧防爆構造(容器内部の爆発が外部に及ばない)→ Zone 1までしか使用できない」
という知識が必要じゃった。
しかし、Ex2015で採用されたEPL記号が防爆等級に追記
されることにより、それらの知識がなくても防爆銘板を
みれば使用可能Zoneがハッキリ分かるのじゃ。
例(蒸気・ガスの場合):
「Ga」→ Zone 0, Zone 1, Zone2で使用可能
「Gb」→ Zone 1, Zone 2で使用可能
「Gc」→ Zone 2で使用可能
分かりやすくなったのねぇー。
防爆等級への追記って、具体的にはどう書くのかしら?
EPL記号は防爆等級の最後に(温度等級の後)次のように
記載するのじゃ。
Ex2008 Ex2015
「Ex ia ⅡB T4」→ 「Ex ia ⅡB T4 Ga」
「Ex d ⅡB T4」→ 「Ex d ⅡB T4 Gb」
クボタでは現時点で国際整合防爆指針2015(Ex2015)の
認証を受けた製品はまだありません。しかし、これと同等の
国際規格であるIECEx認証を取得した製品があります。
耐圧防爆構造型のCD1-EXシリーズや、樹脂充填防爆構造型の
LB-XD-EXMシリーズです。
同じCD1-EXシリーズであっても、国内仕様はEx2005の認証を
受けてないため、銘板表記にEPL記号を表示していない一方、
海外仕様ではIECEx認証を取得しているので銘板にEPL記号を
表示しているなど差異があります。
国内向けではEPL記号なし
海外向けにはEPL記号付加
耐圧防爆型デジタルロードセル CD1-EXシリーズ
今後開発していく国内向けの防爆製品については、
Ex2015への対応を進めていく計画でーす。
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