クボタはかりネットへようこそ!!はかりしれないはかりの話。愉快な仲間がお届けします
教えて!ドクター・N
「わが国の防爆規格には、昭和44年から運用されている日本独自の
『防爆構造規格』と、昭和63年以来用いられている国際規格(IEC規格※)に
もとづく『技術的基準』があり、実質的には2つの規格体系があること
は以前にこのコラムでも紹介した。http://www.kubota-hakari.net/p.php/6/2/137/?admincode=3l4jcg8pe566rcc6ikpso18db1
※IEC規格は、国際電気標準会議(International Electrotechnical Commission)
が制定する国際規格
また、『防爆構造規格』は、国際規格にもとづく電気機械器具は
構造規格に適合しているものとみなすとしているので、『技術的基準』が
検定基準として用いられてきた。そして技術進歩にともない改正される
IEC規格に、『技術的基準』の改正が追いついていくことで、国際規格
にキャッチアップしてきたことまではご説明済みじゃな。」
「さらに平成22年の通達で『技術的基準』が廃止され、これに代わって
『国際整合防爆指針』に適合するものが『構造規格』に適合することに
なったのさ。ややこしいけどさ。。」
「うむ。そして今回お伝えしたいことは、本年の改正で
『国際整合防爆指針2015』がIEC規格にほぼ完全に整合
したということじゃ。2015年版では目次の番号をはじめ、ほぼ
IEC規格の和訳になっておる。」
「改正内容を分かりやすく教えてちょうだい!」
「うーん、分かりやすく説明するのは難しいが、『国際
整合防爆指針2015』の主な改正点は以下の通りじゃ。
①ガス・蒸気に限定せず、新たに粉じん防爆に関する規格を追加
②機器保護レベル(EPL※)の概念が導入される。
※ Equipment Protection Levels 例)Ga,Gb,Gcなどに分類
ついでに、復習をかねて2008年の改正点もみてみよう!
④IEC規格との整合を図るため、「樹脂充填防爆構造(m)」
及び「簡易防爆構造(n)」が構造規格上の防爆構造として
新たに規定された。
⑤ガス・蒸気が爆発の危険のある濃度に達するおそれのある箇所
について、そのおそれの度合いに応じてIEC規格と同じく
以下のア~ウの3つに区分されました。また、当該区分に
応じて使用可能な電気機械器具の防爆構造を定めた。」
「このうち、クボタのカタログ表記に関係がある部分について説明
します。まず、危険場所の区分名称が変わりました。
【変更前】 【変更後】
0種場所 → 特別危険箇所(Zone0)
1種場所 → 第一類危険箇所(Zone1)
2種場所 → 第二類危険箇所(Zone2)
定義を示します。」
「定義は抽象的なので、ガソリンスタンドを例に具体的に図示
するとこうじゃ。
そして、それぞれの危険場所区分に応じて、使用できる防爆構造が
定められておるのじゃ。
」
「もう1点。カタログ表記を変更しました。
ガスグループと温度等級のマトリックス表において、一部
変更がありました。赤字部分が変更点です。」
「カタログは順次改訂しております。
防爆電気技術の進歩によって、頻繁に改正される防爆指針じゃが、
クボタは防爆はかりのパイオニア。ご不明の点がありましたら、
ご遠慮なく営業担当窓口までお問い合わせください。
これからも新しい動きがあれば、このメルマガでお知らせします。」