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研究室

研究室

クボタが取り組む7つの研究室 「クボデジ・オーソリティ」

医療の最前線で活躍するはかり

I.C.U.(集中治療室,intensive care unit)で使用される医療用ベッド
にクボタのはかり技術が採用されています。

ご採用いただいているのは、医療用・介護用ベッドのシェア約7割を誇る
パラマウントベッド株式会社様です。
【URL】http://www.paramount.co.jp/

クボタのデジタルロードセルが採用されているのは、同社のI.C.U.ベッ
ドKA-8900シリーズです。この製品は、搬送ハンドルを押す力に応
じてモーターが推進力を補う「パワーアシスト搬送システム」と「液晶タ
ッチパネル」による様々なベッド操作が特長の医療用ベッドです。

液晶タッチパネルのメニューに「デジタルスケール」というアイコンがあ
り、それを選択すると患者さんの体重を表示、記録する画面が開きます。
ここにクボタのはかり技術が生かされています。




どのように生かされているのか、パラマウントベッドのスタッフの方にイ
ンタビューしてきました。
(以下、クボタ:K、パラマウント様:P)


K:I.C.U.ベッドKA-8900シリーズは、実際にどのよう
  な医療機関に納入されているのですか?


P:大学病院をはじめ、高度かつ先進的な医療を行う医療機関の
  I.C.U.に納入しています。

K:KA-8900シリーズでは、患者さんが臥床したままの状
  態で体重が測定でき、前回の測定値からの「体重変化量」を
  監視することができます。(最小表示10g)
  I.C.U.において、このように細かく患者さんの体重変化量
  を監視しなければならない理由を教えてください。


P:ひとつには術後など重篤な患者さんの場合には、「IN」と
  「OUT」の均衡の管理が必要だからです。すなわち、「IN」
  としては食事・投薬・輸液などの体重増加要因があり、「OUT」
  としては発汗、排尿などの排泄や体液流出といった体重減少要因
  があります。この体重変化量が、医療スタッフの計算どおりで
  あれば問題ありませんが、大きく差異があれば何か異常があるの
  ではないかとの「気づき」になります。

  つぎに、人工透析患者さんの体重変化量の監視も重要です。
  人工透析の場合には、人工腎臓装置に患者さんの体内の血液を送り、
  血液中の不要な老廃物や水分を取り除いたうえで、きれいになった
  血液を再び患者さんの体内に戻します。

  このように大切な血液がいったん体外へ出た後、再び体内に戻って
  くるのでやはり「IN」と「OUT」の監視が必要です。透析前、
  透析中、透析後の患者さんの体重変化を細かくチェックしながら透
  析治療を行うわけです。

K:では、患者さんの生命にかかわる重要なデジタルスケールにクボタ
  のデジタルロードセルをご採用いただいた決め手はなんでしょうか?


P:KA-8900シリーズには計量法の検定を受けたベッドがあり
  ます(KA-8900A,KA-8901A)。
  検定付のベッドで計測した計量値は、それを診断書に記載するなど
  公の証明行為に使用できます。
  クボタは、計量法の規制に対応できる体制と信頼性があるため採用
  させていただきました。
  また、クボタのデジタルロードセルは競合製品と比べてコストメリ
  ットもあり、さらにソフト変更要望などに柔軟に対応してくれる点
  を評価しました。

K:I.C.U.ベッドの重要な部位に弊社のデジタルロードセルを採用
  頂きありがとうございました。
  今後とも品質確保に万全を尽くします。



最後に、デジタルロードセルがビルトインされている箇所をみてみましょ
う。ベッドの四隅にデジタルロードセルが4個取り付けられています。
そして、外からは見えない箇所に、コンパクトな指示計を収納しています。

ベッドの外観・機能を損なわないコンパクトなセンサーシステムが、デジ
タルスケールの心臓部です。




高精度、高信頼性を誇るクボタのデジタルロードセル技術が、今日
もI.C.U.での医療最前線で活躍しています。